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「どうせAIでしょ?」に感じる違和感――AIは答えをもらう道具ではない

最近、SNSとAIについて考えさせられるニュースを続けて目にしました。

一つは、InstagramやFacebookを運営するMetaが、子どもや若者を依存させるような設計をしていたなどとして訴えられていた問題です。

そしてもう一つが、ニューヨーク市の公立学校で、中学生までの生成AI利用を原則として1年間停止するというニュースです。

一見すると別の話ですが、私はどちらも「新しい技術と人間がどう付き合うのか」という同じ問題のように感じました。

SNSで一番怖いのは「依存」だと思う

私はSNSそのものが悪いとは思っていません。

InstagramもFacebookも便利ですし、人とつながったり、情報を得たりするには非常に優れたサービスです。

ただ、一番怖いと思うのは「依存してしまうこと」です。

ちょっとだけ見るつもりだったのに、気づけば30分、1時間と見続けてしまう。

次々と新しい情報が出てきて、なかなかやめられない。

大人ですらそうなのですから、子どもであればなおさらです。

問題なのは、SNSを使うこと自体ではなく、自分でやめるか続けるかを決めているつもりが、いつの間にかサービス側に時間の使い方を決められてしまうことなのかもしれません。

ここは、これからAIを考えるうえでも非常に重要だと思っています。

AIは禁止すればいいのだろうか

ニューヨーク市が中学生までの生成AI利用を原則停止するという判断について、私は少し考えました。

子どもが何でもAIに聞いて、自分で考えなくなってしまう。

確かに、そういう危険性はあると思います。

ただ、だからといってAIから遠ざけてしまえばいいのかというと、私は少し違う気がしています。

むしろ、どうせこれからAIを使う社会になるのであれば、早いうちから「正しい使い方」を教えた方がいいのではないでしょうか。

誤解を恐れずに言えば、私は少し性教育に似ていると思っています。

知らない方が安全だから教えない、という考え方ではなく、いずれ触れるものなのであれば、危険性も含めて正しい知識を持たせる。

AIも同じではないでしょうか。

使わせないことよりも、「どう使うか」を教えることの方が大切だと思います。

「どうせAIでしょ?」という言葉に感じる違和感

最近、AIを使って仕上げたものを見ると、

「どうせAIでしょ?」

と言う人がいます。

私は、この言葉には少し違和感があります。

そして面白いことに、そう言う人ほど、実際にはAIをあまり使いこなせていないように感じることがあります。

AIを使えば、ボタン一つで誰でも同じものが出来上がるわけではありません。

何を聞くのか。

返ってきた答えのどこがおかしいのか。

さらに何を問いかけるのか。

どこまで採用して、どこを自分で変えるのか。

結局、使う側が考えなければ、いいものにはならないと思います。

これは電卓やパソコンが普及した時と少し似ているのかもしれません。

道具が便利になったからといって、使う人の思考まで必要なくなるわけではありません。

私はAIに「答え」を教えてもらうことがあまりない

私自身、AIはかなり使っています。

ただ、振り返ってみると、AIに何かを教えてもらうというより、「議論している」ことの方が多いです。

自分の考えをAIに投げて、

「この考え方はどう思う?」

と聞いてみる。

時には、

「反対の立場から反論してほしい」

と頼むこともあります。

そうすると、自分では気づかなかった問題点が出てきたり、「自分の考えは少し浅かったな」と気づくことがあります。

逆に、AIから反論されても、自分の考えが変わらないこともあります。

でも、その過程で、

「なぜ自分はそう考えているのか」

が以前よりはっきりします。

私は、これがAIの非常に面白い使い方だと思っています。

AIに考えさせるのではなく、AIと一緒に考える

AIがこれだけ便利になると、これからは「AIを使うか、使わないか」という議論は、あまり意味がなくなっていくと思います。

大切なのは使い方です。

何でもAIに聞いて、出てきた答えをそのまま使う。

これでは確かに、自分で考える力は弱くなるかもしれません。

一方で、自分の考えをぶつけたり、反論させたり、違う視点を出させたりする。

そうやって使えば、むしろ今まで以上に考えることもできます。

私は基本的には、最初に自分で考えます。

そのうえでAIを使って、自分の考えを深くしたり、別のアイデアを出したりしています。

だから私にとってAIは、「自分の代わりに考えてくれるもの」というより、「一緒に考えてくれる相手」に近いのだと思います。

結局、主導権を誰が持つのか

SNSの依存も、AIへの依存も、本質的には似ているのかもしれません。

便利なものを使っているつもりが、いつの間にかこちらが使われる側になってしまう。

SNSなら、気づけば時間を奪われている。

AIなら、気づけば自分で考えることをやめている。

そうならないために必要なのは、禁止することだけではないと思います。

便利なものだからこそ、正しく使う方法を学ぶ。

そして最後の判断だけは、自分でする。

これからさらにAIが当たり前になっていく中で、子どもにも大人にも必要なのは、「AIを使わない力」ではなく、AIを使っても、自分で考え続けられる力なのではないでしょうか。

私自身も、AIを使えば使うほど、そこは意識していたいと思っています。

著者プロフィール

Lidix

ライディックス株式会社 代表 山上 晶則

東京都で不動産会社を経営しています。
将来的に不動産経済がどうなるかは、あくまでも二次的な要因が大きいため、「国内外の政治経済や金融」、「異業種で成功している事例」などを分析することを得意としています。

このブログでは、現在の経済状況を自分なりに読み解き、時代に合った経営や様々な投資、そして、「何かに依存しない生き方」を求めて日々勉強している内容をアウトプットするために書いています。

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