最近特に金融機関の方や同業から、オリンピック後の不動産価値は下がりますか?
との質問をよくされます。
当然、これは、賛否両論あるとは思いますが、あくまでも個人的な意見としてですが、私としては、“オリンピック後も下がりません”と、5年前から言い続けております。
リーマンショック級や、天災などの要因があれば当然別ですが、“オリンピック後単体”として見るならば、高止まりはするものの下がらないのではと思っています。
実際、今の地価が上がった理由としては、来年のオリンピックに向け都心部のインフラの整備や競技場などの建設、そして、その都心部に引っ張られるように他の区も地価が上がり、金融機関の積極的なアパートローン貸し出しなどが重なって上がったと言われていますが、実際のところはオリンピック開催での地価上昇よりは、アベノミクスの方針の一つでもある、訪日外国人増加などによる商業地の活性化や、東京の人口集中による都市開発などが要因ではないかと考えます。
以前、諸外国におけるオリンピック後の景気についても調査したことがあるのですが、必ずしもオリンピック終了後に地価の下落があったわけではないことが分かりました。
(出展)みずほ総合研究所:https://www.mizuho-ri.co.jp/publication/research/pdf/urgency/report180710.pdf
この資料にもよるとおり、先進国におけるオリンピック後は、軽微な変化はあるものの大規模な景気後退はないことが分かります。
ただ、オリンピック後の不動産投資に関しては、違う意味で注意が必要かと思います。
地方の過疎化がもっと進めば東京への人口もさらに増えますが、同時に高齢化という問題も大きいです。
最近、高齢者による交通事故の問題も大きく取り上げられています。そして、それに伴って運転免許証の返納も義務化に向かっていくと仮定すれば、駅からの距離や、交通機関の便利さが判断材料の一つになってくるのはないでしょうか。
ただ、あくまでもオリンピック後単体です。リーマンショック級がくれば一発で終わりです。。