いつの日からか、テレビを見る機会がめっきり減って、もっぱらyoutubeやNetflixを見てリフレッシュする時間が増えました。
そんなNetflixの人事戦略についての記事を見たので調べてみました。
Netflix・・・1997年創業
有料会員:1.58億人 2018年度売上:1.57兆円 時価総額:約15兆円
- 作者:パティ・マッコード
- 出版社/メーカー: 光文社
- 発売日: 2018/08/17
- メディア: 単行本(ソフトカバー)
Netflixにはカルチャーデッキを公に公開しています。詳しくはそちらへ。
カルチャーデッキの「7要素」
- 実行可能な「バリュー」
- 高パフォーマンスの追求
- 自由と責任
- コントロールではなく文脈を示す
- コントロールではなく方向性を示す
- マーケット基準で最高の報酬を
- 昇進と社員教育
響きがいいだけの「バリュー(価値観)」を掲げる会社が多い。
本当のバリューとは、
☆誰が報酬を得て
☆昇進を受け
☆解雇されるべき
を明確に示すものとしています。
良い職場とはの定義では・・・
保育施設が整い、コーヒーマシンや寿司があり、オフィスがきれいで給与が高い職場ではなく、「最高の同僚がいる職場だ」としています。そして、家族ではなく『チーム』であるともしています。
Netflixでは、有給制度も廃止しています。そしてこうも言ってます。
「労働時間を9時ー17時で縛らないなら休暇も日数でトラッキングする必要はないという結論に至った。大切なのは、労働時間ではなく、どれだけ仕事をこなせたかどうか」だと。。
まあ、これも日本だと色々うるさいので、現実味があるかどうかは別としても、言わんとしている事は理解できます。
会社として伝えるべき「文脈」とは・・・
●会社のゴールとの関係性
●相対的な優先順位
●どれくらいの正確さが求められるか
●ステークホルダーは誰か
●鍵となる指標
●「成功」の定義
そして、なぜ文脈が必要なのかというと・・・
高パフォーマンスの人材は文脈が分かった方が良い働きをするからだそうです。
Netflixは統率は取れているが管理は最小限の組織を作ることを目的としていて、その定義は・・・
●戦略やゴールは明確で共有されている
●経営陣は、透明性と正確性の担保に時間を使う
●部署をまたいだミーティングは最小限
●細かい作戦は各チームに任せる
●統率が必要なときは、リーダーが随時行う
Netflixは、会社が高パフォーマンスを出すにはマーケット基準で最高水準の給与を払うこととしています。
そもそも、マーケット基準で最高水準とは・・・。
●この人は、他の会社でならいくら貰うか
●この人の代わりを見つけるのにいくら払うか
●この人を引き止めるためにいくら払うか
だそうです。
そして、年一回の給与見直しがあり、マーケット基準で、
●その人のい市場価値・需要が急速に上がっていれば、それに合わせて昇進させる
●その人の市場価値が下がっているなら降格もある
としています。
毎年、「昇給」があるとしている日本の文化では中々理解できない人もいるのではないでしょうか。。
そして、さらに給与は、Netflixの成功とは無関係ともしています。
つまり、事業の状況にもかかわらずマーケット基準で最高水準を払うとし、日本の企業だと、「今年は会社の数字が悪かったからボーナスはなし、もしくは減額とする」って事はしないと名言しています。
すごいです・・・。資本があるから出来るんだとも言えなくもないですが、そもそも会社の数字が悪いのは、その方向に舵を切った会社(経営陣)であって、社員のせいではないということでしょうか。
そして、日本では伝統的な、『市場環境にかかわらず前年の成績が良ければ給与が上がる』という仕組みは、マーケット価格とずれた給与を払っている可能性があり、人材流出や不要な人材をキープすることにもつながるとしています。
なおかつ、自分の市場価値を理解しておくことは、社員にとってもプラスにになるとも言っています。
職場環境
職場環境の定義として・・・
●全員に十分な成長機会がないこともある
●より大きな仕事をするために会社を去る人は祝福すべき
としています。
これを普通に言ってしまうことがすごいです。。
最後に、なぜカルチャーが必要なのかというと・・・
『カルチャーが会社の動き方を決める』
だからだそうです。
ほんのさわりですが、なぜこんなにもNetflixが成長しているのかが多少は分かったような気がします。
そして、弊社にこの一部でもいいので、取り入れてみようと思っています。
今回も勉強になりました。