このブログでもホテル業界『アパホテル』のことは何度か取り上げてきました。
今回、新型コロナの影響で不振が続くホテル業界の中で、“攻めの経営”を始めました!
6月30日まで期間限定ながら「新型コロナに負けるなキャンペーン」と銘打った一泊2500円(税込み)の価格設定です。めちゃ安です。
この金額は、カプセルホテルよりも安い金額ですね。
ちなに、この価格設定での対象ホテルはなく、アパホテルチェーンならどこでも良いみたいです。
また、6月以降も7月末までの「テレワーク応援企画」として、日帰りプランや4泊5日の「5日連プラン」(15000円)との破格な値段設定になっています。
これは、よくある競合にしかける体力勝負の価格圧力なのでしょうか?
よく調べてみるとこの『一泊2500円プラン』への予約は、「アパ直」と言われているアパホテル公式サイトか、専用アプリからしか申し込むことが出来ないようです。
これは、旅行代理店への販売手数料がかからないという利点があります。
一般的に旅行代理店から予約した場合は10%~15%の手数料がかかり、多くのビジネスホテルは基本的に旅行代理店からの送客に頼らざるを得ない状況ですが、自社サイトや自社アプリを使うことにより、本来かかる手数料を削減することが可能です。
また、この破格的な価格にすることで、これまでアパホテルを利用したことがない潜在顧客を開拓することが可能になります。
これはある種、中間マージンをかけることをしない『D2C』と同じですね。
また、「5日連続プラン」では、利益を出すために様々なサービスを削減しています。
例えば、3泊以外の滞在の場合客室清掃はなしなど、顧客満足度が下がらない範囲でのサービス削減です。
一見、「清掃をしないということは、シーツも変えないのか?」と思うかもしれませんが、元々、自宅でも毎日シーツは変えません。
この価格設定では、毎日の清掃は“過剰サービス”と判断したのでしょうね。
どの業界でも過剰なサービスを行い、価格+サービス競争になっている中、サービス削減に関しては弊社でも取り入れるべき事案のような気がします。
ただ、ホテル業界における今回の新型コロナの影響はまだ、終わったわけではありません。
アパホテルにしても、他のホテルと同じようにインバウンドの時流に乗って多くのホテルを建ててきたのも事実です。
これからのコロナ時代で、ホテルチェーン最大手のアパホテルがどのような経営をしていくのかは、注目していきたいです。