このブログでも何度か検証している“いきなりステーキ”ですが、未だに第一四半期の決算発表がないので、再度検証してみることにしました。
というブログを書き始めた際、タイムリーに新しいIRが出ました(笑)
内容は・・・
いきなりステーキの件ではなく、『ペッパーランチ』売却の噂。
なぜ、『ペッパーランチ』の売却の話が出たのか・・・。
“火のない所に煙は立たぬ”とは言いますが、順を追ってお答えします。
実は、5月にダイヤモンドという雑誌の特集で、貸借対照表(BS)の視点から、『主要外食26社「余命ランキング」』と銘打った特集があったので気にはなっていた会社の1つでした。
そのランキングがこちら
*いきなりステーキは“ペッパーフードランチ”という会社です。
直近のBSでは、現金・預金が25億円しかなく、このまま客足が遠のけば2.2カ月で資金が枯渇する可能性がありました。
また、他の店舗閉鎖の報道があった会社は、上の表を見るとやはり手元資金が厳しい状況のところですね。
そこで再度IRをチェック!
- 4月30日 第一四半期決算発表延期に関するお知らせ
- 4月30日 会社分割(簡易新設分割)による子会社設立に関するお知らせ
第一四半期決算発表延期に関しては、新型コロナによる自粛などがあり準備ができないとのことですが、確かにそうなんでしょうね。
問題は子会社設立のIRです。
6月1日に子会社を設立して、もう一つの主力事業である「ペッパーランチ」を分社化するとの発表です。
何が問題かというと、この「ペッパーランチ」、実は単体で試算すると黒字の事業なのです。
ペッパーランチ・・・約87億円 営業利益 約12億(2019年度)
営業利益が12億あり、諸々の経費を差し引くと約6億の純利益がでる計算になります。
そこで、最近になり子会社であるJP(ペッパーランチ)を「いよいよもって売却するのでは?」という報道がでました。
そこでこのIRが6月1日に出ています。
エスフーズという会社は、いきなりステーキへの肉卸業者です。
今年1月に行った新株予約権の発行で、69億円の資金調達を試みたようですが、6億円~7億円しか調達できなかったようなので、資金を確保するために借入を20億を個人からしたようですが、気になったのは赤枠で囲っている“担保等の有無”です。
有担保ということは、何かを担保にしたようですが、詳細は明記されていません。
普通に考えると、収益の柱である「ペッパーランチ」を子会社に移してしまった場合、赤字事業のいきなりステーキだけの会社に、資金を貸し出すとは思えません。
そこで、想像されるのは、子会社になった黒字会社のJP(ペッパーランチ)です。
20億の借入はこのJP(ペッパーランチ)の会社の株を担保にしたのではないでしょうか。
ちなみに役員人事のIRを見ると、親会社の役員がそのまま子会社JPの役員になっています。
この内容から考えられるのは、報道にある子会社売却ではなく、いきなりステーキがある親会社の上場廃止からの、子会社であるJPが「ペッパーランチ」をようしての再上場の線もあるかと・・・。
確かに現在、親会社はいきなりステーキの店舗をかなりの勢いで閉店させています。
閉店することにより、販管費を抑え、ペッパーランチの売却益で何とか支えようとするのことも分かるので、どうなるかは近日中には報道されるのではないでしょうか。
株の投資をしている私としては、いつも各企業のIRをチェックするようにしています。
近いうちに、決算書を俯瞰して見るコツなんかもこのブログで書いていこうと思います。
この“いきなりステーキ”に関するブログについては、あくまでも私見です。
ただ、IRの内容で様々なシュミレーションをするのも、投資としては大事かと思います。
是非、今後もチェックしてみてください。